使い勝手が抜群!注文住宅でインナーバルコニーを作る際に注意するべき点
インナーバルコニーでお茶しながら読書したり、夜風を感じながらお酒を飲んだりしてみたいという憧れをもっている人は多いのではないでしょうか。しかし、インナーバルコニーのデメリットについて知っている人は少ないものです。そこで今回の記事では、インナーバルコニーを作るメリットとデメリット、作る際の注意点などを紹介しましょう。
インナーバルコニーとは何?
インナーバルコニーとは、バルコニーの部分が建物の外側にはみ出ているのではなく、内側に設置されているタイプのものです。2階以上の階に設置され、建物の内側にバルコニーが設けられているため屋根がついています。また、間取りの外側にはみ出ているベランダよりも奥行きを取りやすく、室内空間と外をつなげられるスペースとなるでしょう。都心部など土地が狭くて庭を作れない場合に、インナーバルコニーは有効であるといえます。
インナーバルコニーを作るメリット・デメリット
それでは、インナーバルコニーを作るとどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
インナーバルコニーを作るメリット
インナーバルコニーを作る一番のメリットは、外につながる開放的な空間を作れる点です。たとえば、リビングに隣接させてインナーバルコニーを設けると、空間全体に広々とした開放感が生まれるでしょう。またベランダとは違い、インナーバルコニーには屋根がついているため、雨や強い日差しを避けられ、庭感覚で利用するなど外の空間をより身近に感じられます。
インナーバルコニーにテーブルとチェアを置いて、コーヒーやお酒を飲んだり、読書を楽しんだり、ひとりの時間を楽しむスペースとして活用することもできるでしょう。外壁に囲まれているのでプライバシーを確保でき、人通りの多い道路沿いや隣の家との距離が近い場合でもリラックスして過ごせそうです。また屋根がついているので、洗濯物を干しているときに雨が降ってきても濡れる心配がないのもメリットといえます。
インナーバルコニーを作るデメリット
インナーバルコニーを作る上で、一番のデメリットとなるのが費用面でしょう。まず、設置費用が一般的なベランダよりも高くなります。理由としては、断熱材を下に敷く必要があることと、屋根が必要になることが挙げられるでしょう。さらに、インナーバルコニーは建築面積(容積率の対象)に含まれるので、固定資産税がかかります。例外もありますが、インナーバルコニーは建築基準法による「床面積」で容積率の対象になることがほとんどでしょう。不安な人は事前に確認をしておく必要があります。
また、屋根を支えるための構造や間取りが必要となるので、間取りや構造にさまざまな制約がかかるでしょう。開放的でプライベートな空間にしたいと思っていても、設計で失敗すると理想とかけ離れたものになってしまいます。また、配置によっては部屋が暗くなってしまう可能性もあるため、注意してください。
注文住宅でインナーバルコニーを作る際に注意するべき点!
インナーバルコニーのメリットとデメリットについて紹介しましたが、それではどのようなことに注意してインナーバルコニーを作ればよいのでしょうか。
目的に合わせて動線を考える
インナーバルコニーを作る際に、パブリック空間にするかプライベート空間にするかで間取りが変わってきます。パブリック空間として外を身近に感じるようにしたい場合は、2階をリビングにするなど、パブリックスペースからアクセスできるようにしましょう。寝室や子ども部屋などのプライベートな部屋からのアクセスになると、その部屋にいる人以外が使いにくくなってしまいます。
また、インナーバルコニーで食事を楽しみたいという場合は、食べ物や飲み物を運びやすい動線にするため、LDKからアクセスできるようにしておくとよいでしょう。また、インナーバルコニーをセカンドリビングのように利用したい場合は、洗濯物があると生活感が出てしまうため、洗濯物を干す場所は別で設けるようにしてください。
プライバシーを確保する
都心部で隣家との距離が近い、車や人通りの多い道路に面している場合は、外からの視線が気にならないように、フェンスを高めにしてプライバシーを確保しましょう。またプライバシーの確保を重視するあまり、日当たりが悪くならないようにバランスを取ることが大切です。
インナーバルコニーで使うアイテムをしまう場所を設ける
インナーバルコニーにテーブルやチェアを置く場合、台風などの悪天候の時に出しっぱなしにしておくのは危険なので、使用しない時は収納すると安心です。インナーバルコニーに収納庫を設置するか、室内に収納する場所を設けるようにしておきましょう。また、室内に収納スペースを設けるなら、出し入れしやすい動線にすることをおすすめします。
インナーバルコニーを作る際はメリットに目がいきがちですが、デメリットがあるのも事実です。インナーバルコニーのデメリットも考えて、作る上で注意しなければならない点に気をつけて、理想的な空間を作ってみてはいかがでしょうか。